満たされる

2006年1月19日
人生において満たされる時が来ることなど、ない。

一日の終わりに眼をつむり、もたらせれたものを、自分の中で確かめて、巡らせて、身体を床に横たわらせたその後に、意識の底に沈みながら、ゆっくりと消化していくのだ、というただそれだけ。

指でたどりながら感じるその感覚は、今日という日の記憶と人の想いを一瞬鮮やかに彩るが、またすぐになだらかなリズムへと僕の意識を移らせる。

流れるようなピアノの音色は、リズムを刻むバスの上を螺旋状に滑り、僕は煌めく電子音に憬れる。



波の囁きと、部屋を包む気だるさ、熱と、光と。

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